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経鼻弱毒生インフルエンザワクチン(フルミスト)について



フルミストの特徴

フルミストは注射ではなく鼻にスプレーするタイプのインフルエンザワクチンです。インフルエンザを発症しない程度まで弱毒化させたウイルスを鼻に直接噴霧して、鼻腔や咽頭で増殖させ自然感染に近い形で免疫を誘導することにより高い感染防御効果、罹患時の軽症化が期待されます。

接種対象者・接種方法

対象年齢 2歳〜19歳未満(点鼻する際に顔を動かさずにじっとできる方)
接種回数 1回
接種量 0.2ml(片方の鼻に0.1mlずつ)

メリット

  • 注射を使わないため、痛みがほとんどない
  • 年齢問わず1回接種(注射タイプは12歳まで2回接種)
  • 皮下注射の効果が約5ヶ月間持続するのに対し、フルミストは約1年効果が持続するとされています。

デメリット

  • 接種後、鼻水、鼻詰まり、咳、咽頭痛、頭痛などの感冒症状が約半数(40〜50%)にみられます。発熱は数%ぐらいですが数日で改善します。
  • 接種後1〜2週間程度鼻腔からウイルス排出されることがあります。免疫不全者、乳児との接触には注意が必要です。
  • 接種後2週間はインフルエンザ迅速検査で陽性になる場合があります。(接種後の発熱がワクチンによるものかインフルエンザにかかっているのか判断が難しい)→インフルエンザが流行する前に接種しましょう。
  • 接種後2週間以内に抗インフルエンザ薬(イナビル、タミフルなど)使用するとワクチンの効果が減弱してしまう可能性があります。

フルミストを接種できない方・接種要注意の方

  • ゼラチンに対して重度のアレルギーやアナフィラキシーの既往のある方
  • 卵や鶏由来の食品に対して重度のアレルギーやアナフィラキシーの既往のある方
  • 川崎病の既往があり、現在アスピリンを内服中の方
  • 慢性疾患(心疾患、肺疾患、肝疾患、腎疾患、糖尿病など)のある方
  • 重度の気管支喘息の方、3ヶ月以内に喘息発作のあった方

当院にて気管支喘息の継続治療中の方、卵アレルギーの指導を受けている方はフルミストの接種可否を事前に受診時にご相談ください。

その他注意点

  • 接種時に鼻水、鼻閉の症状が強く認められた際は接種できない(延期する)場合があります。
  • 啼泣が激しい場合や鼻へのスプレーを確実にできないと医師が判断した際は延期または皮下注射タイプへの変更を提案させていただくこともございます。

メッセージ

インフルエンザワクチンは、大切なお子様をインフルエンザの重症化(肺炎・脳症など)から守るための大切な予防策です。従来の皮下注射タイプと経鼻弱毒生ワクチン「フルミスト」の間にインフルエンザ罹患予防効果に対する明確な優位性は確認されていません。どちらを選択いただいても接種することが重要と考えます。今年の冬もお子様とご家族が元気に過ごせるよう、ぜひインフルエンザワクチンの接種をご検討ください。